自然身体構造研究所 編

第181号:

WBCでの活躍をお願いします 
骨の道に乗せてバットを振ってイチロー選手

2009年WBC第一戦のイチロー選手のスイングは後腕の落下始動のスイングができていません。人間は一度わからなくなると、何が基準だったのかがわからなくなるものです。今回は、イチロー選手のスイングを例にバットスイングについて紐解いてみましょう。



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WBCでの活躍をお願いします 
骨の道に乗せてバットを振ってイチロー選手

地球上のすべての物体は地球の中心に引かれる力(重力)の影響を受けています。野球のバッティングをしている時ですら例外ではありません。バットも自分自身の体も地球の中心に引っ張られています。この重力があるからバットスイングは独楽のように回転運動ができます。

バットスイングの力の出し方には二種類あって、一つは重力に逆らってスイングを始動する方法で、もう一つは重力に乗ってスイングを始動する方法です。

例えれば小学校の頃を思い出してもらいたいのですが、放課後に遊ぶのに夢中でランドセルを振り子のように放り投げた経験はないでしょうか。重いランドセルも簡単に放り投げられます。次はランドセルを放り投げるとお母さんに怒られるので、自分の机の上にゆっくりおきます。重いランドセルは、やはり十分に重く感じます。

先のランドセル放り投げは重力を利用した落下運動(サイクロイド曲線)、ランドセルを置く運動はランドセルの重さを自分自身で支えて移動する運動です。運動の形態が全然違う運動なのです。バッティングの場合を考えると成人男子の腕の重さは、約7kg〜8kgといわれています。両腕で15kg位、バットの重さが1kg、合計16kgの重さがバットスイングで振られます。

スイング始動の時に脱力して落下運動(サイクロイド曲線)を利用すればスイングは楽です。スイング始動の時に力を入れて16kgの物体を振るようにすればスイングは大変でスイングスピードが遅いのです。

2009年WBC第一戦のイチロー選手のスイングは後腕の落下始動のスイングができていません。イチロー選手本人は、スイングそのものが振れていない体感があるのでよけい力を入れてスイングをしようとしています。振れないフィーリングでよけい力を入れてスイングさせようとしているので腕とバットの遠心力をうまく利用できないのです。

人間は一度わからなくなると、何が基準だったのかがわからなくなるものです。イチロー選手のように感覚的にすぐれた選手にコーチングできる人は大変すくないのかもしれません。

バッティングは7割打ち損じてOKのスポーツです。ゴルフの場合は打ち損じを限りなく0%に近づけるスポーツです。ゴルフの場合は世界ランク一位のタイガー・ウッズ選手にだってコーチがついています。野球の場合はイチロー選手クラスになると誰も教えてくれるコーチはいないのではないでしょうか。

武道の世界でも「3年修行するより3年かけて先生(コーチ)を探せ」という格言があります。人間の感覚的基準なんて大変あいまいだと思います。コーチとは、その選手の調子の良い時、悪い時の差がわかり、適確にサポートすることが本来の役割だと思います。

話は戻りますが、イチロー選手の後腕は脱力落下作用が使えないだけはでなく、バットスイングのもう一つの回旋、腕そのものの外旋・内旋の動きがスムーズになっていません。背中側の筋肉が使えていないので、バットがしなるように出て行きません。バットがしなるように出て行かないから下半身にも無理な力を入れてしまう。ボールを引きつけられず、小さな変化のボールを打ち損じてしまうのです。

前足の踏んばりがありませんね。打ってからの流れるようにスタートを切るイチロー選手本来のバッティングができていないのです。イチロー選手は後腕の肩甲骨の動きを感じながら小指薬指側の尺骨の軸感覚を使って、肩甲骨からスイング始動する意識をもって下さい。自分自身の関節の動ける範囲と重力落下作用がバットが通る道を教えてくれるのです。(骨の道)そうするとスイング始動が楽になりますから、全体のスイングのリズム感が戻ってくると思います。
WBC世界一を目指して、がんばってください。

自然身体構造研究所
吉澤雅之

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